「政策工房 J−Way 」経済政策研究会

■2006年11月例会について

日時:平成18年11月27日(月曜日) 19時00分〜21時30分

場所:国会記者会館4階第4会議室

報告者:内藤 真弓 氏

(独立系フィナンシャル・プランナー集団「生活設計塾クルー」メンバー)

進行:山口 義行 (J-Way代表、立教大学教授)

■報告テーマ:「医療保険に入ることは賢明なのか?」

【報告】

1. 最近テレビや新聞などで喧伝されている民間医療保険の仕組みとは?

  1. 民間医療保険は入院が基本

    入院せずに通院治療で治る疾病は対象外である。

  2. 民間医療保険は定額保障が基本

    各契約時にオプション込みでの支払い総額と給付金の総額を算出してみるべきである。

  3. 統計的に多い「6週間以内の再入院」、前回の入院治療に関連した疾病入院は「1入院」とみなされる。

    支払っていても給付されない場合がある。

  4. がん保険は入院日数無制限

    ガンなど特定疾病だけに特化した保険の場合は有用性・割安感もある。

  5. 加入時の告知義務違反、治療内容に関しては病名の告知など、不備があると給付は受けられな上に、契約解消され支払金額は戻らない。
  6. 終身タイプと掛け捨て保険、途中祝い金など、オプションは得か?

    長年払っても定額制であるがゆえに、総額に見合うだけの保障を期待できない。また、蓄財効果として示される予測利率も、あくまで予測であって、決定された利率は一般利率と大差ないことが多い。

2. 公的医療保障制度の仕組みとは?

  1. 医療保険・公費負担医療制度・労災保険でカバーされている。

    働き手が病気などで働けなくなった時には疾病手当て給付金として、給料の6割が給付されるなどの色々な対応措置がある。

  2. 日本の公的医療保険は世界でも有数な保障制度である。

    *日本に住む全ての人が加入⇒国民皆保険

    *自由に病院や医師を選ぶことが出来る⇒フリーアクセス

    *全国どこでも同じコストで均質な医療が受けられる⇒診療報酬点制度

  3. 医療費の3割負担が原則である。

    皆が保険に加入することで支えあう制度上の自己負担金額。

    先進医療に関しても、対象

  4. 高額医療で負担が大きくなると別途給付制度で医療費総額の負担を軽減する。

    例    所得区分「一般」で医療費100万円かかった場合

    本人負担3割の30万円ではなく9万円弱の負担で済む。

    (ただし、入院時の食事代・差額ベット代など高額医療に含まれないものがある)

3. 今後の公的医療制度の展望は?

結論

民間の自動車保険の場合は、自分の資産・貯蓄などでは支払えない額を保険でカバーされている点で、利用効果も不安解消度も大きいと思える。しかし個人の貯蓄範囲で賄えることが多い医療保険の場合、個人の不安に見合うだけの給付内容になっていない面が多々ある。利用者としては、漠然とオブション契約で月々の支払額を膨らませるよりも、自分の不安解消に役立つであろう契約内容だけにすべきである。(ピンポイントで契約対象を選ぶ)

また、現時点で世界有数の公的にカバーされた制度である日本の医療保険制度の良さを再認識することが大事である。そして、その良い制度を今後皆で支え合いながら、どう変えて行くのがベストなのか考えるべきである。

以 上

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